『私の早とちりだったって事?』


ベンチに座り、昨日の事を話していた。


「でも、俺のせいで朱音が
傷付いた事には変わりないよ。」


あの後、類と私の記憶を照らし合わせると
類は大体覚えていた。


「でも、朱音が良くても
酔って手を出した自分が許せない…。

紘先輩にも顔向け出来ない…。」


『紘にぃといつ約束したの?』


付き合うまで手を出さない事って
紘にぃに言われてたらしい。

でも、もう結婚が決まってるから
大丈夫なんじゃ…(笑)


「朱音が俺の部屋で寝てる時に。」


『あの時、呼び止められたのは
その話をする為だったんだ!』


「うん…俺、殺されるかな。」


『だ、大丈夫だよ!バレなきゃ良いんだし?
皆も黙っててくれるよ!!』


「…早く結婚したい。
そうすれば隠さなくて良いのにね?」


早く結婚を望む類に言って良いのか
迷ったけど私は決心した。