双姫 Ⅱ



類side


「違う…?」


俺が反省していた事を即座に否定された。


「やっぱり、引き止めるべきだった!
今更こんな事言うのも変だけど……。

朱音は類くんが酔ってるって分かってて
受け入れたんだよ?」


分かってて…?


「なのにごめん…?何に対して謝ったの??

好きな人に求められて
その後に謝られた朱音の気持ち考えなよ!」


「類、朱音さんを探して下さい。」


「俺じゃ、拒絶される…。
「触んないで」って言われたんだ。」


「え、類が言われたのぉ!?」


「そりゃそうでしょ。
あの時の朱音は腰砕け状態だったんだから。」


「「「「「…え?」」」」」


「だから!
類くんのせいで立てなかったから
恥ずかしくてあんな事言ったの!!

察しなさいよ!もう!」


「…ッ…朱音はどこに居る?」


「倉庫の近くの公園にあるベンチに居る。
早く行かないと誰かに盗られちゃうかもね?

大事なら行きなさいよ!」


柏羅に喝を入れられ、俺は部屋を飛び出した。


類sideEND