類side 「…ッ……朱音?」 目が覚めた俺は先ず朱音を探した。 周りは薬品のせいなのか炎が広がっている。 「朱音!朱音ッ!!」 『…うぅ………。』 「安心しろ、気を失ってるだけだ…。 落石に頭をぶつけたんだろう。」 「お前、その傷……。」 「持ってた小瓶も衝撃を受けて割れた。 只の火傷だ。」 左腕に酷い火傷を負っていた。 「俺らを助ける理由はなんだ?」 朱音を抱き上げ、男に近付く。 「……弟を助けるのに理由がいるか?」 フードを外した男の顔は俺と瓜二つだった。