バタバタと騒がしい音が聞こえる。


「どうやら『神崎組』と『樺沢組』を
引き連れて来た様だ。」


『あの男…死なないよね?』


「…それは否定出来ないな。」


もう完全に依頼主を見捨ててる翠。
それよりも類の事を心配してる。

弟想いの兄なんだと分かった。


『翠、今からでも類に…「朱音!」類!!』


後ろを振り返ると類が居た。

私を見て安心したのも束の間、
隣に居る翠を見た瞬間、殺気を感じた。


「お前…この間の!」


「…行け。」


『で、でも!』


このままじゃ、誤解したままになってしまう。