双覇side


「なんか社長とあのモデル争ってないぃ〜?」


「本当ですね。」


少し遠いがここまで怒声が聞こえた。


[君達、ちょっと良いかな?]


俺らに声を掛けて来たのは
カメラマンのロイ・クラウンだった。


[何か?]


[あのモデルの代わりに
君達がモデルにならないか?]


[[[[[…は?]]]]]


[あの男じゃイメージに合わないんだよ。

その方が君も良いんじゃないか?
彼女の為にもなるしな??]


そう言ってロイが見たのは、


[…何故分かったんです?]


類だった。


[これでもカメラマンだぞ?

人の表情を見て、何を考えているのかを
見極めるのが好きでね。

彼女はとても興味深い…。
でも、君は直ぐに分かったよ!]


余程、分かり易かったのか
高らかに笑い出すロイ。