「出来る事はやったわね。
でも、油断しちゃ駄目よ?」
「朱音ちゃん。
絶対一人になっちゃ駄目だぞ?」
実基姉と慧ちゃんが不安そうにしている。
『皆、心配症だね(笑)』
「笑い事じゃないでしょう。
狙われているのは貴女なんですよ?」
『…そーだけど。
ストーカーにしては緩いからさ?』
あれから黒男も接触して来ない。
" 必ずお前を連れ去る。 "
そう言ってたから用心してるけど。
「油断しないようにね?
朱音って動揺したら隙が出来るから。」
『忘れてたけどあの時の手刀凄く痛かった!』
前に油断して類の手刀くらって
気絶させられた事がある。
「あれは、ちょっと手加減出来なくて。
力抜き過ぎたら逃げそうだし…。」
『まぁ、あの時は逃げてただろうね。』
皆を『蛇蝎』から遠ざける為に
離れてた時だったからね。
なのに皆は逆に関わって来たけど。