「朱音、おかえり!ってどうした?」


「何かあったのか。」


流石、分かるもんなんだね。


『ちょっと聞いて欲しい事があるの。』


そう言ってソファーに座ると皆も座った。


『あのね…今日、拉致られそうになった。』


「「「はぁ!!!???」」」


『…見事なハモりをありがとう。』


「どういたしまして!じゃねぇよッ!
どこのどいつだ!!」


『それが、フード被ってて分からなかった。

依頼主って言ってたから
雇われて私を狙ったんだと思う。』


「その他には何か言ってなかったの?」


『類を消すように言われてるって…。』


「類だと…?なんでそこで類が出てくんだ?」


『そんなの私が聞きたいよ!

私が類を庇う程依頼主が怒るって…。
言ってる事滅茶苦茶で分かんないんだから!』


あの時、黒男を逃がしたりしなければ…。


今更になって後悔する。