双姫 Ⅱ



「わわ!温いね!!」


『夏だから水温が高いんだね。』


チャプチャプと水音を立てながら
水に身体を沈める。

夏の気温で火照った身体を
海水が程良く冷ましてくれた。


「深い所まで行っちゃ駄目だよ。
砂に足を捕られちゃうから。」


『えぇ~?』


本当は深い所まで行って泳ぎたいけど
そんな我儘言ってられないか…。


浅瀬に戻り、砂場に座った。


『類も行って良いよ?』


「俺は良いよ、周りに女が群がってるし。」


玲達の周りには
一目見ようと女の子達が周りに集まっていた。


『…うわぁ~…。』


真白を羨ましそうに見てる…。


でも、誰も話し掛けようとはしなかった。