「朱音、大丈夫だよ。
行く予定だった海より遠い所に来たから。」


本当は近い海に行く予定だった。

だけど、私の事を想ってくれたのか
一時間掛かる所の海に連れて来てくれた。


『そうだよね…。
こんな所にまで来ないよね。』


まだ、私が狙いなんて分かんないよね?
あの人影だってたまたまかも。


「もし来たら俺らが居るから大丈夫だよ。
だから、今は忘れて満喫しよ?」


頭をポンポンと撫でられ、
少しずつ落ち着きを取り戻せた。


『うん!』


皆が連れて来てくれたんだもん。
楽しまなくちゃ!


バイクから降り、玲達の後を追った。