「思わぬ所で収穫があったわね?」


取り巻きから逃げ、壁に凭れ掛かる。


『笑い事じゃないよ…。
モデルの件は本当なんだから……。』


星蘭に仕事を頼まれ、受けてしまった。


「これも仕事よ!
恩を売っておいた方が
この世の中で有利に立てるわ。」


『…そうだね。』


「幸い、彼女は仕事熱心な方よ。
良い仕事仲間になれると思うわ。」


確かに彼女から嫌な感じはしなかった。

でも、モデルって…。
もう撮影の日まで決められちゃったし。

気が重い…仕事だから仕方無いけど。


それよりもお目当てはどこに居ますかね?


モデルの件を頭の隅に追いやり、
目当ての人物を探した。