「朱音は許したって事なの?」


複雑そうな表情で見つめる実基姉。

この五人は蒼空が殺された瞬間を見ている。
だから、私がどれだけ憎んだか知ってるんだ。


『…完全には許せてない。
謝罪された時も今更何言ってんだって思った。

殺す前に
どうして踏み止まらなかったのかって。』


アイツらを恨み、自分を呪い続けた。

でも、
そんな事をしても蒼空は帰って来ない。


でも…蒼空に言われたんだ。


" おねぇちゃん…忘れないでね?
蒼空はおねぇちゃんが大好きだよ??

おねぇちゃんには笑ってて欲しい…。
蒼空の大切な半身なんだから!"


妹の蒼空に言われたんだもん…。
前に進まなきゃね!!


『信じてみようって決めたんだ。
きっと、蒼空もそうすると思ったから。』


蒼空、見てくれてる?この左目で。
お姉ちゃん一歩踏み出したよ…。