「先輩て女たらしですよね」

んー!コーヒーは苦いな。ミルクミルク…

「そーう?そんなつもりは無いけどな…」

わー、無自覚たらし。質がわるーい。

「だってさっきから…」

「あー、それはね」

先輩が顔を近づける。

「きらちゃんが可愛いから」

…ほっぺをむにってされた。

ほんっとたらしだわー。

「そういうところですよ、たらしに見えるのは、先輩」

ほっぺに仕返ししてやった。

「きらちゃんも。そういうところだよ、可愛いのは」

あー、暑い暑い。ほんと軽いなー。

「もう!わかりましたから、勉強しましょ!」

このままだと心臓がもたない。この人ほんと色んな女子にドキドキを安売りしてるんだろうな、ふっ。

テキストと問題集を広げて、またひたすら問題を解く。先輩も真面目に私の勉強を見てくれる。

横目でちらっと見ると、やっぱり先輩はかっこいい。なんか…ムカつく。