「…お前それさぁ
……好きってことだろ。」
「それ以外で。」
放課後---
俺は斎藤と一緒に駅まで向かう。
その間に俺の小林への気持ちを伝える。
せやから、それは絶対ないって
俺からも言ったやろ。
「それにお前やろ、小林のこと好きなのは!」
「だーかーら、俺は小林のことそーゆー意味で好きって言ってるわけじゃねぇって前から言ってるだろ!」
俺は人として好きなんだよ!
と斎藤が俺の肩を軽く叩く。
はぁ?だからそれが好きってことなんとちゃうん?
「そんなん言うたら俺やって小林のこと人として好きやで!」
「いやお前は違うだろ。」
と斎藤が俺にツッコむ。
だから何でちゃうねん!!
(確かに小林と俺は若干腐れ縁やけど…)
別にそういう風に
意識したりとかってことは
今まで、無かったし…。
「でも俺はユカリが好きやもん。」
「本当かよ。」
「マジやで!」
ユカリのこと考えたら
胸がドキドキ…
『ったく、そんな顔して拗ねるのやめなさいよ秦山!』
ドキ、ドキ…
『…フォローじゃないし。』
ドキ…
『覚悟しなさいよ?』
………
(…あれ?)
何でユカリのこと思い出そうとしても
いつも出てくるのは
小林…なんやろ…。

