平成7年1月17日
午前5時46分

私は大きな揺れを感じて目を覚ましました。

急いでベッドの下に隠れたため、大きな怪我をせずに済みましたが、テレビをつけた私はショックを受けました。

火に燃えている家やビル、線路には脱線した電車、道を塞ぐほどのガラスの破片や木屑が転がっていました。

私の家族は全員熊本の実家にいるので安全だと安心しましたが、私の友達の安否確認が出来ず不安に思っていました。

友達の家へ向かおうと外に出る準備をしていたら、ドアを叩く音がしました。佐川雅美でした。雅美は当時私の大親友で、幼馴染みの女でした。

「大丈夫だった?」

と、心配そうな顔をして尋ねてきたので、

「怖かった」

と答えました。

まだ余震の心配があるため、むやみに動かないように連絡が入ったので、その日は私と雅美と2人で過ごすことにしました。