片思いの、その先で。


――翌日。


放課後、きょうちゃんがあたしのクラスまで迎えに来てくれた。


「あず、帰るよ」


そのたった少しの言葉にクラスの女子がきゃあと声をあげる。


「いいなぁ。高槻君と幼馴染とか。しかも一緒に帰るの!?うらやましー!」


前の女子が声をかけてきた。

そうだよ。一緒に帰るんだよ。

前の女子にニコッと笑い返して、きょうちゃんの方に近寄った。


「帰ろ」


そういうと、きょうちゃんはうんとうなずいて、少し前を歩いていった。

それについていく。


無言。


それが気持ちよかった。

ちっちゃい頃から2人でいるときは無言だった。

きょうちゃんもあんまりしゃべらない方だし、あたしも別に無理してしゃべろうとは思わなかったから。

同じ部屋で別々の事をする。

お母さんたちには、喧嘩したの?ってよく聞かれたけど、全然そんなことはなかった。

気を遣わない、その関係が好きだった。

そして今もそうであるということが何よりもうれしい。