X=コタエナシ

  コンコン


「はーい。」


誰だろ?お客さんなんてめったに来ないのに…


氷雨君がドアを恐る恐る開ける。


「てへっ。来ちゃった」


明らかに女の子な高い声がした。


でも、日和先輩の声じゃない。


「寺岡(てらおか)さん?」


「えっ…」


衝撃で立ち上がった時、椅子を倒してしまった。


「大丈夫ですか…」


突然の訪問者がドアと氷雨君の隙間からひょこっと姿を現す。私の姿を見た瞬、その顔が曇った。




「何でいるの…冬(ふゆ)」