X=コタエナシ

空が夕焼けで真っ赤になっている。

坂道を下りながら、ぽつりぽつりと氷雨君が話し始めた。


「あいつら、俺の中学の時の友達でさ。仲良くしてたんだよ…」


氷雨君とは正反対のような気もするけど。


「皆と毎日アホな事ばっか言っててさ、楽しかったんだよ、それなりに。」


「それまでは、楽しくなっかたの?」


「うん。全然楽しくなかった。誰も話しかけてくれなかったしね。」


皆が一人ひとりの事にしか向き合ってない。


そんな光景が私の目に浮かんだ。