X=コタエナシ

「はぁ、はぁ、はぁ」


どうにか上手く不良の視界から外れられた。


「あいつら、まだ俺のこと覚えてたんだな…」


「ほんとにね…あれ、ひー君が中2の頃の奴らだよね…」


肩で息をしながら日和先輩が言う。


何の話かさっぱり見えない。


「ねぇ、あの人たち、誰なの?」


「ん~。話せば長くなる。もうちょっと時間いい?」


そんなに大変な話なのか…


「いいよ。教えて」


「じゃあ、私帰るね。用事あるし…」


私たちを取り残して日和先輩は帰って行った。


「俺らも帰りながら話すか…」


ずれたメガネを直しながら氷雨君は言った。