X=コタエナシ

誰もいなくなった部室で、一人黙々と勉強をしていると、氷雨君が帰ってきた。


「どうだった?」


聞いていいのか迷ったけど、聞かないと始まらない。


「いや…別にどうということはないよ。『つきあって』って言われたから断ってきただけ。」


(どうということ、あるじゃん)


「どんな子だったの?」


少しの間のあと、


「一組の、クラス委員長。」


なんだ、やっぱりまじめな子に人気なんだ。


「で、好きっていわれてどう思ったの?」


私がそこまで聞いたのには、ちゃんと理由があった。