X=コタエナシ

「学校でって…お前…誰かに見られたらどうするんだ!」


誰かに見られたら…か。そういや…咲夜もそんな事言ってたな…。


「そんな事…じっくり考えたこと無かった。」


「うわー。咲夜ちゃんかわいそ。」


キスした後にずっと放置っていう、お前の所よりはマシだ。


「もういいじゃねぇか。ほっとけよ。」


咲夜に悪いことしてたな…って罪悪感が一気に押し寄せてきた。


「ということで。一緒に行きませんか!」


キラキラした目で尻尾を振ってくる犬みたいだな…。


「咲夜に聞いてみるよ。だから待っとけ。」


弁当を片付けて、この後、部活でどう咲夜に説明しようか一生懸命考えた。