X=コタエナシ

「俺にも予定があるの!二人で行って来いって…」


「だから!それが無理なんだよ~」


机にグデッ…ともたれ掛かる。


「そんなになるならさ、キスなんかしなきゃ良かったじゃん。」


本当に。バカなのか?


「だって!瑠依待ってたし!咲夜ちゃんにも相談してたんだって?」


「知らねーよ、んなもん。」


そんな話聞いたっけ?忘れたよ。


「氷雨は咲夜ちゃんと…その…キス…とか、するの?」


ちょっと上目遣いで可愛く聞いてくる小暮を、女が見たら一発で惚れてしまうだろう。


「するね。普通に。」


「んな…!」


何だよ、その奇妙な声…。