X=コタエナシ

ぴりぴりっとパッケージを開けて、一本をくわえる。


「はい、咲夜。」


私の向かいに立って、まっすぐこっちを見てくる。


「分かったよ…。」


恥ずかしいけど、良いんだ。幸せだから。


もう片方を私がくわえる。



部屋中に、ポッキーを食べ進めていく音がする。





そして、




重なる熱。