X=コタエナシ

「ごめん、大山さん。氷雨は連れて帰るから。」


頭を下げながら、小暮君が氷雨君の腕を引っ張る。


その前に…。


「小暮君、ちょっと良いかな?氷雨君渡してくんない?」


やっておきたいことがある。


「良いよ。はい。あげる。」


「小暮!お前、俺を売ったな!」


私が何をしたいか分かったのか、氷雨君が抵抗しだす。


「いや、氷雨。お前が悪い。」


私は、氷雨君の手を引っ張って、こっちに寄せる。


「ちょっと痛いですよ~。我慢してくださいね~」


これぐらい許せ。氷雨君よ。


  べっちぃ!



華麗なデコピンが決まった。我ながらなかなかでした。