X=コタエナシ

「いや、昨日氷雨君の家に学校のお便りとか持っていってさ。それで、氷雨君が、うつっちゃったらゴメンって言ったの。」


「ほんとに?」


何もそんなに疑わしそうにしなくても…。嘘は言ってない。


「瑠依。その点は俺が保証する。あってるよその話。」


いつから、私はそんなに疑われる人になったんだ?


「ふーん。なんか普通だね。もっと盛り上がるような事は無かったの?」


「……。」


あった…けど。言いたくない。言ったら死ぬ。私が。


「瑠依。お前何夢見てんだ?寝言は寝て言え。あるわけ無いよ。」


今回ばかりは、氷雨君も自分がした事の重大さ分かってんだね。成長したね。


「ちぃぇ…。」


瑠依が、あからさまに面白くないと全身で語る。


「瑠依、そんな拗ねたって何も変わんないよ。」


小さい子をなだめてる気分だ。高2にもなって…。


「分かった…。じゃあ、教室帰ろ。ホームルーム始まる。」


また、手を引っ張って連れられる。


『バイバイ。氷雨君』


と、口パクで伝える。


氷雨君も、


『放課後に。』


って返してくれた。