X=コタエナシ

「おっ、部活終わりだ。」


終わりを告げるチャイムが、校内に寂しく響く。


「俺、鍵返してくるから。先帰ってて。」


戸締りはしっかり部長がしなければならないという学校のルールがある。


(部長って、氷雨君じゃないよね…。)


確か、まだ部長は日和先輩のはずだ。


「部長って、いつ変わるの?」


部員はあと何人かいたと思うけど…。実際に来ているのは私と氷雨君の二人だけだ。


「日和は俺が個人的に来ないよう言ってるだけだからね。もう部長俺でいいよ。たいした仕事もないし。」


運動部は10月頃に役割交代するけど、文化部はこれと言って期限は無い。だから困る。


「そう…か。」


「何?咲夜が部長やりたかった?」


「違うよ。部長はやりたくない。」


途中から入ってきたしね。私。


「結構ズバッと言うね。知ってるけど。」



何でだろ、帰りたく…ないな。