X=コタエナシ

「て、事があったんだよ。」


あっという間に部活時間。


「まじか。瑠依も苦労してんだな…」


今朝あった事を氷雨君に話してみた。さすがに、『これから、あまり手は出さないで下さい』なんては言ってない。


「小暮君って、奥手なの?」


「ああ。それも重度のな。」


瑠依、ガンバ。


「あいつ、一回彼女に振られてからあんな感じなんだよ。で、そのせいで他の彼女たちにも振られてるってワケ。」


うわ…可哀想。


「振った彼女たちは決まってこう言います。『あいつ、全く手出してこない』とね。ほんと、愉快だよ。」


そう言って、ケラケラ笑い出した。





所詮、人の痛みなんて分かんないからね。