X=コタエナシ

冬休みは短い。


「何にも出来なかった!気づけばもう始業式ってどうよ!」


また朝から瑠依の大きな声を聞かされる。


「瑠依、アンタ小暮君と何も無かったの?」


「うん。」


「ほんとに何も?」


「うん。手なんて出してくれないよ。」


意外に奥手なのかな…?氷雨君とは大違いだ。


「そんだけ大事に思われてるって事なんじゃない?」


「そうだといいんだけど…。」


いつに無く歯切れが悪い。こんな瑠依は初めて見る。


「単にあたしが女に見えないとかだったら嫌だな…」


瑠依が女に見えなかったら、私なんて。


「瑠依胸もあるし、髪だっていつもきれいに結んでるじゃん。」


毎日よくそんなにきれいにツインテールしてる暇があるなって思う。


「あたし、ちょっと頑張ってみよっかな!」


そうこなくっちゃ。


「頑張れ!」


「そうなれば、山場は二ヵ月後のバレンタインデーだね!」


えっ…二ヶ月も待つの……?