X=コタエナシ

「なっ…」


「俺の言葉一つでそうやって赤くなるのが。可愛い。」


普段、そんな事を言わない氷雨君が突然そんな事を言うから、もっと体が熱くなる。


「やばいな…」


小さく氷雨君が呟いた。


「何?」


「咲夜。こっち向いて。」


細い道だけども、人通りが極端に少ない。だから、別にその場に留まっていても、誰にも迷惑はかからない。


「?何…」


氷雨君の方を向くと、氷雨君が私のあごを人差し指と親指で固定した。


「なっ、何…ほんとに今日氷雨君おかしいよ…」


顔を背けたくても氷雨君はそうさせてくれない。


「俺の事おかしくさせてんの、誰だと思う?」