X=コタエナシ

「氷雨君、ここ…学校…!」


「いいじゃん。誰もいねぇし。」


確かに誰もいない。だからって…


「とりあえず!こういう場所ではそういう事言わないで!」


「じゃあ、『こういう場所』では、言わない。」


『こういう場所』って所だけを強調してまた意地悪そうな顔で言う。


(これは…いつか心臓ちぎれる…)


付き合いだしてから、氷雨君がさらに意地悪になってきた気がする。


「んじゃ、小暮らを追いかけるか!」


「でも、私、瑠依たちがどこに行ったか知らないよ…」


「大丈夫。一応小暮に聞いておいたから。」


おお…なんか、頼もしいな…


「もう、誰もいないし…こうしても良いよな?」


氷雨君の指が、私の指に絡んできた。


「恥ずかしいよ…」


氷雨君に聞こえないように言ったつもりだったのに…