X=コタエナシ

「は?まじで…」


人は、本当にびっくりした時程、声が出ないものだ。


「瑠依…って、いない…」


どうしよ…。


「氷雨君、スペアのメガネ持ってる?」


「多分、持ってる…」


レンズを無くしたメガネのフレームと、レンズをとって氷雨君に渡した。


「ちょっと咲夜、俺の鞄の内ポッケ見てくんない?」


そう言って私に鞄を差し出した。


「やべ…ノーズパッドも曲がってんじゃん…」


メガネが受けたダメージは、氷雨君が受けた体のダメージよりも大きかったらしい。


「あったよ、氷雨君。」


内ポケットをごそごそしていると、メガネケースを見つけた。