X=コタエナシ

「とりあえず、6組行こうよ!」


グイッっと手を引っ張られたのが、意外と痛かった。


(恋する乙女の底力ってやつ?)


いつもより、瑠依がいきいきして見える。


「おーい、小暮くーん。氷雨くーん!早く行こうよ!」


「わーってるって。とりあえず待て。な?」


返事をしたのは、氷雨君で。


(さっきの『な?』の言い方…かっこよかった…)


なんて、しょうもない事まで思ってしまう。


(完全に氷雨君に毒されてきたな…)


今なら、ホストにはまってしまった女の気持ちが分かる気がする…。