結「本当?」

葵「本当。」

よっぽど持久走をやっていいって
言われたからか、ルンルンしている。

ご飯をいつもより早く
食べ終えて、支度をしている葵結。

葵「葵結、おいで。」

結「うん!」

いつもは、聴診器も嫌いで、
病院も嫌いな葵結が今日は素直に
言うことを聞いている。

葵「うん。音もきれいだから
  やってもいいけど、無理は
  絶対にしないこと。守れる?」

結「うん、ありがとう。日向葵
  行こ?」

日「あぁ、じゃあお先。」

 『気をつけてね。日向葵今日も
  サッカーで遅いの?』

日「たぶん。」

 『わかった。気をつけてね?』

日「ありがとう。」

結「ママ、パパ行ってきます。」

葵「行ってらっしゃい。」

 『行ってらっしゃい。気をつけてね。』

元気に二人を送りだす。

次は厄介な咲人。

 『咲人、そろそろ行くよ?』

人「うん、ちょっと待って。」

咲人は結構マイペースだし、
お腹の時にいたときから、私から
離れない。

葵「じゃあ俺もそろそろ朝一の
  回診があるから行くわ。」

 『うん、気をつけてね。』

葵「あぁ。」

そう言って子供の前でも
容赦なくキスをする。

葵も家を出たところで
咲人の集団登校の集合場所へ
一緒に行く。

葵も仕事に行っちゃったから、
姫華もつれていく。