「美璃、ほんとに大丈夫?顔色悪いよ」

体育の前の休み時間、満煌が確認するように言った。

(体育は男女別だし、美璃はしんどくなっても絶対言えない。他に友達もいないしどうしよう)

しかし、

「ほんと大丈夫だって!心配しすぎ!」

と言う、美璃は一見元気そうに見えたので、ひとまず満煌は食い下がった。

「ほんと、気を付けなよ。美璃すぐ寝込んじゃうから」

満煌は念を押すように言って、更衣室に向かった。

(さてと、私も行かないと)

立ち上がった瞬間、ふらりと立ちくらみがしたが、美璃は気づかないフリをした。

(無理しなければ大丈夫、うん)

そういいながらも、美璃の体温はぐんぐん上がっていった。