(ああー!忘れてた!今日って体育ある…)

教室に着いた美璃は、時間割表を見ながら、心の中で叫んでいた。

(よりによって、体調悪い日に…でも前みたく見学はやだし…)

胸の中であれこれ考えてる間にHLの時間が迫ってきた。

(やば、準備しなきゃ。体育はとりあ頑張ろう)

とりあえず頑張るという、いささかリスキーな決断で終わった。

美璃は小さい頃から体が弱く、流行りものの病気には必ずかかるし、しょっちゅう熱を出す。

それなのに、限界まで我慢する美璃は、いつも頑固に大丈夫だと言い張った。

ほんとは大丈夫じゃないのに…そういう日、満煌は美璃から目を離せなかった。なにかあったときに、すぐ気づけるように。