本当に大切な気持ち

「もう部活始まるぞ?」

星が言った。星と満煌は同じサッカー部に所属している。

「先行ってて。俺は美璃が起きたら行くわ」

大会も終わったので、ちょっとくらい出なくても当たり障りない。

「…りょーかい」

ぱたん。星が保健室から出ていった。

無言で美璃を見つめる満煌。

「はあ」

ため息ばかりが口から漏れる。

(結局俺は、美璃を守れなかったってわけか)

少し大袈裟な気もしたが、些細なことでも美璃を苦しめたくなかった。

「…なぁ美璃。遠慮しないでもいいんだぞ?もっと自分の思ってること言ってよ」

美璃の頭を撫でながら、ぼそりぼそりと満煌がつぶやく。

「あの日からずっと気をつけて見てたけどさ、ほんと美璃なんも自分の意見言わないよな。ストレス溜まるぞ?
…見てらんねーんだよ、美璃が耐えてんの」