タン!タン!

バスケのドリブルをする音が体育館に響く。

よたよたとボールを追いかける美璃はとても見ていられる様ではなかった。

(はあ…あと10分で終わる。とりあえず終わったら、昼休みどこかで寝よ)

すでに美璃の体力は限界を超えていた。

その終わるまでの10分が美璃には無性に長く感じた。

キーンコーンカーンコーン…

チャイムがなった時、美璃は安堵の息を吐いた。

(とりあえず倒れずにはすんだ)

荒く息をしながら、礼をする。