「キース!」
駆け寄ったウィングを守るように、キングは3人の間に立ちはだかった。
「…襲ったりしない。もう、渇いてはいないから。」
一応、悪かったとは思っているのだろうか?
「別に悪いとは思ってない。」
ホセはそう言った。
「人間は…魔族は俺を殺すんだろ?」
疲れたような声で、ホセはそう言った。
「…黙って殺される気はない。」
ぐ、とウィングはホセを睨んだ。
天使科悪魔らしい、憎しみの満ちた瞳。
「殺してやる。」
涙に濡れた瞳。
掠れた声。
ホセはそれを見ても、なんとも反応しなかった。
漆黒の髪に、心臓に咲いた深紅の薔薇が美しかった。
酷く、酷く綺麗だった。
「やめておけ。お前は俺に勝てない。」
「…なんで分かるのさ。」
「俺は魔族より上位の生物だからだ。」
当然だと言いたげに、ホセはそう言った。
「戦闘において全生物の頂点だ。」
人間の上位種である魔族、その上位種である吸血鬼のさらに上位種である貴重種。
「ホセ…」
「お前らは、魔族にしては強そうだ。」
フェニックスとキングとアイスを見て、ホセはそう言う。
「…」
ギラ、とまた。
ホセの瞳が危険に輝いた。


