☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


1/1、午前1:00。

音もなく、それは突然に訪れた。


「…あけましておめでとう。えっと…雪豹?」

見張りをしていたキングを、アイスと見間違えたらしい。

キングは言語道断問答無用と言わんばかりに能天をぶち抜いた。

「…ねえ、痛いんだけど…」

「!!」

破壊された頭部が再生していく。

すざましいスピードで再生した頭部で、彼女はこちらを見た。

「…ごめん、君雪豹じゃないみたいだね。でも人違いくらいで撃たないでよ。」

人違いで撃ったんじゃない、キングは冷静に抗議した。

キングの人間性が疑われるからだ。

「最早手遅れでしょ。ボク知ってるよ。」

「うっせーなモルモット。」

「…慣れてしまった自分が憎いよ。」

そう言って、彼女は名乗った。

「ボクはスレプトラットだよ。あの金髪君に会わせて欲しいんだ。」

「やだよ。」

即答されてしまったスレプトラットはううと呻く。

「…何で警報がならなかったか分かる?」

「何で?」

「消滅しかけたからだよ。」

「あ…そう。」

バリアを通り抜けた時にはもう死んでいたようだ。

「ボクはラットだから、自在に体を再生できるんだ。肉塊が一部でもここに入ったらこっちのものなんだよ。」

「余計死ね。」

「君の人格が否定されるのはそういうことだよ。」

「真空じゃ生きられねーだろ!!」

「…別に…生きられないことはないよ。一瞬で再生の間もなく死んだら別だけど。」

「どうやったら死ぬんだよ?」

「…それ言ったら会わせてくれる?」

「いや。」

「…ほら、敵意は無いんだよ。ボクは助けたいんだ、ホセくんを。」

「…いや、俺らが勝手にやるからお前は死んどけ。」

「…」

ボロ、とスレプトラットは泣き出した。