幾つかの拷問を受けさせたせいで、ホセは気を失っていた。
ビク、ビク、と一定の間隔で跳ねるホセの身体を小さな体で必死に引きずって行くキセノン。
「く、そ、やり、過ぎた…」
かはっと水の塊を吐き出して、ホセは目を覚ました。
「キセノン様、キセノン、様お願いします…」
既に導線の跡がくっきりついた両腕を庇いながらホセは言った。
「もう無理です、腕が千切れそう…」
「大丈夫。腕は休ませてやるから。」
キセノンはそう言ってクク、と笑った。
「…!」
「さて、動物は痛覚や自己防衛本能というものを持っている。」
楽しげにキセノンが言った。
「だがそれが己の限界を決めてしまう。分かるな?」
お前は防衛本能の方は問題ない。
だから。
「痛みに強くなれ。」
半球体の帽子のようなものを差し出しながらキセノンが言った。
「痛覚に直接刺激を与える。死ぬほど辛いが我慢しろ。」
痛い。
「___」
痛い。
なんとも表現できない。
でも、これは痛みだ。
痛みの、とても痛いというイメージそのまま。
これが痛いということなんだ。
今までの地獄って、なんだったんだろう。
ビーズの敷き詰められたボールプールにでも浸かってたのか?
ああ、痛い。


