「あーもーぶん殴るよ!!瀕死なのに笑っちゃダメじゃん!!」
「茶髪、離せ。」
「やだよ、もう!!」
プンプン怒っているキースに、アイスは無表情のまま言った。
「そういえば、誰にやられたの、そのお腹。酷い傷だったよ。」
「427だ。」
「え!?」
キースだけではない、キング、ウィングまで意外な顔をした。
「ホセが?」
「そうだ。」
アイスが億劫そうに答えた。
「ほせはどこ?」
フラ、やって来たのはフェニックス。
「ほせはどこ?」
「427なら」
「なんでおまえいるの。ほせはどこ?」
「…」
フェニックスの様子が異常だと。
アイスも気がついた。
「ほせはどこ?」
幼い子供のように、フェニックスは言った。
「ほせは?」
捨てられた子猫が飼い主を探すように、フェニックスは言った。
「ほせは、どこなの?」
「427は誰かについていった。キセノンとかいう奴に。」
「キセノン?」
「ああ。俺を刺して。」
大した感情の起伏もなく、アイスは言った。
「キセノンはエレメント-キャッスルの主だ。」
「キャッスル?」
「知らないのか、暴き屋の3部隊の内の1つ。リーダーはマリオネット-キャッスルの主のヤーンだが、キセノンともう一人いる。」
「かんとりーすぺいん。」
「そうだ。…どうした、金髪。」
「あいつ…なの?」
「…」
「あいつ、なの?」
フェニックスは繰り返した。
「あいつ、なの?あいつなの?あいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつなのあいつ、なの?」
「…金髪?」
「取り返さなきゃ、取り返さなきゃ…」
「…」
ホセを取り返さなきゃ。
フェニックスは怒りを込めてそう言った。
「もう奪わせない。」
あの悪魔には。
もう何も。


