「427。」
部屋に閉じこもっていた427に声をかけて、寝室に入る。
「大丈夫か。」
「!」
ハッとしたように、427は手に持っていた物を隠した。
「何を見ていたんだ?」
「…なにも…」
目をそらして、427はそう言った。
意外に嘘をつくのが下手なのだ。
「427。」
「何も持ってない!」
声が裏返った。
「取り上げないから教えてくれ。」
「…本当?」
「ああ。」
頷いて、謝罪と共に427は写真を差し出してきた。
そして写真を粉々に引きちぎって、そのまま打ち捨てる。
火の中に放り投げ、愕然としている427を張り倒す。
のがいつものパターンだが(なのにこうも従順だ)、今日は違う。
「…」
写っていたのはご主人様と金髪。
ご主人様の方は少し照れて赤くなっている。
どうやらこれを後生大事に持っていたらしい。
「…」
黙って返すと、そのまま427の隣に座る。
「本当は行きたかったんじゃないのか。」
427は首を振った。
「逆に、嬉しかったです。」
「…」
「俺ともう会わなくて済むんだ、ご主人様。」
「…」
寝るぞ、そう宣言して427をベッドに押し倒す。
「その前にやることするからな。」
「!」
いつものように、吸血を行わせる。
427は苦しそうに、涙を流す。
「…」
体を預けて無防備に泣く427を、そっと抱きしめる。
「アイスさん…」
苦しそうに、こちらを見上げてくる。
「好きだ、ホセ。」
大丈夫、嫌いじゃない。
何度伝えても、427は泣く。
伝えないわけにはいかないから、何度でも伝え続ける。
「好きだ、ホセ。」
名前をそっと呼んでやると、嬉しそうに泣いている。
色々重なっていたのか、427はいつまでも泣き続けた。


