☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


魂が抜けたようだった。

と。

後にウィングはそう言った。


アクアは相変わらず部屋に閉じこもっていたが、すでに立ち直ったウィングはヘラヘラしながら食事を作っていた。

「船長、飯ですよ〜っと。」

「…要らない。」

「要らないって…良い加減食えって。もう3日食ってねーだろ。」

「食欲ない。」

「…パンで良いから食えよ。」

虚ろな瞳で、虚空を見つめている。

「…」

「大丈夫かよ?」

「うん。」

キングが話しかけても上の空だ。

「フェニックス。」

「…」

フェニックスは、突然泣き出した。

静かに、ただポタポタと。

___壊れた。

クルーは皆、そう思った。

突然泣き出して、突然泣き止む。

出すのは短い返事と呼吸音だけ。

動かず、食べず、眠らない。

「フェニックス。」

「せめて動けよ、動けなくなるぞ。」

「やだ。」

「フェニックス。」

「ホセのコト、忘れたくないから。」

「また会いに行けば良いだろ?」

「…うっ…」

ポロ、とフェニックスはまた泣いた。