☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


俺の後輩がいる。


あいつがそう言って降り立ったその星が全ての始まりだったのか。

それともずっと前からの予定調和だったのか。

今となってはどうでもいいかもしれない。

とにかく思い起こされるのは、魔界と直接繋がっているというその星の異常な文化。

そして俺が思い知らされた、無知。


俺は本当に何も知らなかった。

あいつがどれだけ辛かったか。

あれほどまでにぶっ壊れるまでに、どれだけの理不尽を突きつけられたのか。

全てを受け入れざるを得ない程にあいつに叩き込まれた矛盾。

その全てが今もあいつの中でひしめいていて。

さも活断層の如くあいつを揺さぶり続け。

いつか必ず大きな地震と津波を巻き起こす。


俺は本当に無知だった。

なんて反省、遅すぎるんだけどさ。