俺の後輩がいる。
あいつがそう言って降り立ったその星が全ての始まりだったのか。
それともずっと前からの予定調和だったのか。
今となってはどうでもいいかもしれない。
とにかく思い起こされるのは、魔界と直接繋がっているというその星の異常な文化。
そして俺が思い知らされた、無知。
俺は本当に何も知らなかった。
あいつがどれだけ辛かったか。
あれほどまでにぶっ壊れるまでに、どれだけの理不尽を突きつけられたのか。
全てを受け入れざるを得ない程にあいつに叩き込まれた矛盾。
その全てが今もあいつの中でひしめいていて。
さも活断層の如くあいつを揺さぶり続け。
いつか必ず大きな地震と津波を巻き起こす。
俺は本当に無知だった。
なんて反省、遅すぎるんだけどさ。


