___侵入者、カクニン、侵入者、確認シマシタ。
「侵入者ぁ?!」
フェニックスは眠たげに瞼を開いた。
「行ってみる?あのバリア壊したもん、ちょっと凄い人かもよ。」
「じゃあお前らもついてきてよ?俺今疲弊してるわけよ。」
そんな軽い気持ちで、フェニックスは甲板への扉を開けた。
「やぁ、深愛なるご主人様。」
白銀に沈む髪をさざめかせ、アイスは嘲笑を浮かべた。
フェニックスは瞬時に戦闘体制に入った。
「何の用だ悪魔!」
「話がある。」
かち、と手元のスイッチを押して、アイスは言った。
二者の間にバリアが張られた。
ホセに似た冷徹さは、しかし似て非なる雰囲気だ。
「あいつは…427は、お前らといたことを幸せな事だと言っていた。」
「だから?!」
「…お前らに嫌われたいと。化け物態を見せて永遠のお別れがしたいらしい。」
憎らしいほど整った顔には死者と交わる地獄の看守独特の生気のなさ。
それを悲しげに歪ませ、アイスは嘲笑ではない微笑みを漏らした。
フェニックスはそれに驚き、微かに瞳孔を見開いた。
「427は俺の囚人だった…そのときから、俺はあいつといた。幼かったあいつは支柱に巻き付く朝顔のように俺に依存した。」
「…」
「427は孤独を恐れるから…自分を傷つける相手でも構わなかったんだろう。」
相手がいれば。
敵でも愛せる完璧な427は。
「自罰的な427は、罰を与える俺に服従したがった。」
「だから…なに?」
「…俺はどうすればいい?」
「は」
「俺は427をどうすればいい?」
アイスは切なげに微笑んだ。


