427の、他人を分類する基準は大まかに言って3つある。
全くの他人、信頼の置ける“看守”、そしてプリンセスリストの人間。
二番目は正直言って、俺しかいないだろう。
そしてプリンセスリストの人間は、おそらく大量にいる。
そのプリンセスリストとは、427が守らなければならないと思っている、いわば物語のお姫様。
自分の願い如何を問わず、そのお姫様は強制的に幸せにされる。
そのリストに入る事だけは避けなければならない。
こいつに痛みを晒したり、守ってくれなんて言ったら即ゲームオーバー。
逆に、信頼する看守になればたいていの事はやって大丈夫だ。
こいつの自傷行為の目的は自罰であって自虐ではない。
だから代わりに罰してくれる人には、心を許すのだ。
駄目な事をしたら勝手に罰してくれるのだから、自分で罰さなくていいと気づかせる。
その後、ゆっくりと俺の価値観をこいつに植え付けていく。
そして、野に放つ。
そうすれば完全に普通の人間として暮らせるようになる。
線を越えてしまったら酷いことになるが、427の能力ならめったにそんなことにはならない。
だがこの説明書に、俺は書き足さなければならない。
こいつの種族故の扱い方を。


