☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


「甘そうだもんな、あの金髪。」

「…はい。」

正直言って、あの金髪はこいつに対して“マトモ”過ぎた対応を取っている。

427は狂ってる。

狂った対応でなければこいつは幸せに出来ない。

心底怯えるような、地獄を見せなければならない。

伊達に6年一緒にいた訳じゃない。

こいつの習性は熟知している。

427でトリセツが書ける。


「ほら、湯船に浸かれ。」

⒈希望はなるべく命令形で。

“入りたければ”なんて論外だ。


「でも…」

「俺と入るのは嫌か?」

⒉遠慮してきたら脅す。

優しく笑って諭したら駄目だ。


「…はい。」

「ほら、来い。」

「…えへへ…」

⒊近くにきたら頭を撫でる。

お好みで痛めつけても可だ。

あまり痛めつけると死ぬので加減は必要だが、逆に理不尽に痛めつけておいたほうが初心者には簡単だ。

そちらが正解とも言える。

可愛い顔して寄ってくる427を悪魔のようにはたき落すのは結構な勇気と気力が必要だが、嫌われる事はないので安心してもいい。

懲りずに擦り寄ってくる。

子猫のように。

逆に幸せそうにする427に調子に乗って撫ですぎると“プリンセスリスト”に入る恐れがある。

そうなってから抜け出すのは至難の技なので、それは避ける。

プリンセスリストについては後述。


「いつ出る?」

「…えと…もう、すぐ…」

「そうか。」

一緒に出る、と俺はそう言った。

⒋たまに意見を聞き、それを尊重する。

でも、とかは言っちゃ駄目なのだ。


「…」

そうすれば427はだんだんと柔らかくなる。

笑顔も見せるようになる。

ゆっくりしなければならない。

ここまでの手順を繰り返し繰り返し、少なくとも一年は繰り返す。

その間427をなるべく外界に触れさせない。

触れたら最後、夢が壊れてしまうから。