☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


「お前は…!じゃあ!」

「そうだよ、お前の村を滅ぼした悪魔と同種だ。」


ウィングの頭に、家族の顔が浮かんだ。

幼い弟のクラウド。

優しかった両親。

谷川で血だらけで倒れていた悪魔科吸血鬼。

助けたそいつが、ウィングの村を全壊させた。

追ってきた他の悪魔に、死体は蹂躙された。

「…っ…くっ!!」

お前なんか、お前らなんか。

俺の家族を、大切な人を殺しておいてのうのうと…!!

「償え!!!!」

立ち上がって、ウィングは叫びながら半乱狂で突っ込んだ。


「待てウィング!!」

ウィングは泣いていた。

1日で帰る場所すら失い、心すら変わってしまった。

その元凶と、同じ種族の。

仇!!!


「止めろ!!アクアが優先だ!」

「!」

ウィングは、アクアの所に飛んだ。

蜃気楼(ミラージュ)だ。

移動系特化のウィングが唯一使える無言魔法。

唱詠時間がないのと引き換えに、著しく魔法の効果は落ちる。

でも、十分だった。

「…」

アクアの縄を、膝に置いてあったナイフで掻っ切る。

「セレン、こっちに」

「俺はジュエルだ。」

セレンはそう言った。

「俺はジュエル=ホセ。誇り高き鬼族に生まれた最強の戦闘民族」

ヴァンパイアだ。


言い終わるか終わらないかのうちに、フェニックスはホセの気を失わせた。

バタッと倒れるホセを支え、フェニックスは移動魔法でその砦の外に出た。