兎にも角にも、ゼロは説き伏せられて全身拘束の上ホセの監視付きで催眠波を与えられた。
どれだけゼロが抵抗したか、如実に表れている。
「L…君…何故…こんな…厳重…に…」
催眠効果でウトウトしながらゼロは呻くように言った。
「それはゼロさんが」
でもその答えを聞く前に、コトンと意識が闇の奥の奥の奥まで堕ちていってしまった。
。。。。。。
「起きろ、0。」
グチャ、目の前が歪んだ。
自分でも聞こえない叫び。
自分でも気づけない叫び。
脳が強制的に掻き回される感触。
夢のような、現実のような。
脳をグチャグチャにされたヒトの思考。
歪んで、歪んで、歪んで、歪んで。
きっと始めから、存在する筈のない命だったのだろうと。
狂気の中で冷静に思う。
前を見る目がない。
そもそも後ろを振り返る首すらない。
それどころか歩く足もない。
体なんて。
身体なんてあるかどうかすら分からない。
頭に響く信号。
神経を犯す信号。
正キを奪うシン号。
壊さrてくsん号g責めr責mられr…
じbnがkeてiく…
___僕が助けてあげる。
綺麗なヒト、なんて優しいヒト。
この手で触れることすら難しいほど、そのヒトはあまりにも美しかった。
幸せだった、彼と過ごす時間は。
ただたった一つの苦しみがあるとすれば。
一緒にいるだけでそれが罪になる様な。
そんな完璧なヒトが。
手を差し伸べてくれたという、罪悪感に苛まれる。
永久に。
永遠に。
。。。。。。
「っ…く…ん…」
ガチャン、拘束が鳴ってホセはゼロの体に宥めるように優しく触れる。
はぁ、はぁ、荒い息と苦しげな表情。
何故、貴方だけ救われないの。
「L…っ…君…」
「ゼロさん、大丈夫。俺は此処にいるよ。」
催眠波で最も幸せな記憶を見ている筈なのに、ゼロは苦しげにもがく。
どうして、どうして。
ホセは何もできない。
苦しそうに荒い息で呼吸するゼロを見つめて、ただ一刻も早く明日が来ますようにと。
ただそう祈るしかない。


