「先ずは夢術から始めたいと思います、構いませんか…」
非常に弱気で下手に出てくるホセ。
ゼロは微笑んで頷き、跪いてその手を取って口付けた。
「!」
ホセは驚いたように体を縮こませる。
ゼロはクスリと笑う。
「お願いします、先生。」
思えば、この時からおかしかった。
と、後にNはそう言った。
その後、どこか妙なスイッチが入ったホセは謎の講義を始めた。
「始め魔法は創造系の万能創造魔法だけだったのですが、最高神様のみがお使いになられていた特殊万能創造魔法によって多様化されました。
その際、すべての住民のDNAが汚染され、全員に夢術が行き渡ったんです。元は遺伝子汚染ですので、夢術は遺伝によるものが大きいです。
そして…」
延々話し続けること2時間。
元々人にものを教えるのが好きな性分なのか、非常に気持ちよさそうに話すホセにゼロは律儀に相槌を打ち続けた。
なんと驚いたことに椅子に座り手を膝の上に置いて真剣そのものの表情でたまに質問さえするのだ。
恐るべき集中力。
「…すみませんでした…俺…ごめんなさい…」
一通り講義が終わって、ホセは反省した。
「いいんですよ、とてもためになりました。L君はお話が上手ですね。」
「…ゼロさん…優しい…結婚して下さい…ロメさんと。」
「君は何につけてそれを持ち込んで来ますがしません。彼女の人生なんですから何故君が口を出すんですか?」
「俺たちは同盟を組んでいます。」
「…あ、はい。なんかすみませんでした。」
ゼロはコクンと頷いて、曖昧に笑った。
そこは置いておいて、とゼロは言った。
「続きをお願いしますよ、講師様。」
「あっ…」
ホセは呟いた。
「ごめんロメさん…やっぱりゼロさんは俺が貰」
「いません。」
ゼロは疲れたようににっこりした。
「怒りますよ。」


