「歩け。」
重い足枷がガチャガチャと音を立てる。
暗い通路に反響する。
壁がゆっくりと共鳴して、ビリビリ空気が震えた。
「歩け。」
「…」
首輪を引っ張られたが、ホセは動かなかった。
小さく丸まった金髪の少女を…囚われたクラウンをジッと見つめた。
「クラウン。」
「歩け。」
思いっきり引っ張られて、ホセはバランスを取りきれず倒れる。
手錠で受け身が取れず、そのまま激しく顔を押しつけるように倒れ臥す。
「立て、歩け!!」
「…クラウン。」
気管が潰されて、ホセは苦しそうに喘ぐ。
「…助けに、来たよ…」
綺麗な髪を掴まれて、無理矢理起こされ数人から殴る蹴るの暴力を受ける。
そんなホセを見ながら、クラウンは泣いた。
「…アクア、頼む…」
「…」
「ごめん…キング…約束…守れな…」
___俺が死んだら、あいつの側にいてやってくれよ。
___ウサギみたいに寂しがりだからさ、一人にするなよ…
「…クラウン…」
ごめん、ごめんな。
でも、独りには絶対しないから。
「…」
耳を蹴られて、脳が揺れる。
ガクッと頭を垂れて気絶したホセを、男達は引きずりながら運んでいった。


